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白斑治療
尋常性白斑とは
尋常性白斑は俗にいう“白なまず”で、境界明瞭に皮フの色が白く抜けていく病気です。自覚症状はありません。
3つのタイプがあります。
- 汎発型(全身に出現し、最も頻度が高い)
- 分節型(神経支配に沿って片側性に生じる)
- 限局型(1~数個の白斑が部分的に生じる)
発症に男女差はなく、20歳前後の若年者に多い。
家族内発生が1~2%にみられます。
原因
後天的にメラニンを作るメラノサイトが減少あるいは消失するため生じます。その病因は不明ですが2つの説が言われています。
- 自己免疫説
自分のメラノサイトを自分が外敵とみなし、攻撃しメラノサイトを破壊してしまう。 - 末梢神経機能異常説
神経の分布に沿って白斑が生じ、白斑部に一致して発汗異常などの自律神経の変化が認められることから考えられています。
治療
しばしば難治であることから、種々の治療法が行われています。
- 外用療法
1)ステロイド外用
2)ビタミンD外用
3)プロトピック外用(免疫抑制剤)
- 紫外線治療(保険適用)
現在最も有効とされている治療法で以下の2種類があります。作用機序として不明な点がありますが、T細胞のアポトーシスを効率的に行われるためと考えられています。
1)ナローバンドUVB
中波長紫外線領域に含まれる非常に幅の狭い波長(311±2nm)が有効であることがわかり、グローバルスタンダードになっています。
2)ターゲット型紫外線照射
308nmの波長だけを出力するもので、ナローバンドよりはるかに強力です。100~180倍のエネルギーを出力でき、かつ照射面積を狭くできるので、健康な皮フに作用させないピンポイント照射が可能です。
- ミニグラフト法
白斑部に小さな穴をあけ、そこに正常皮フから採取した植皮片を植える皮膚移植術です。ほとんど傷跡が残りません。
紫外線治療に反応しない人は、これしかありません。
最近の報告では、ミニグラフトを行った上に紫外線照射をすると、更に治療効果があがるようです。
施術の内容:311nmの紫外線照射。保険適応。
リスク:メラニンの再生に個人差がある。
※ミニグラフトの注意点
①白斑の新生や拡大がない場合に限る
②全身でている場合は不適切
③ナローバンド、エキシマランプに反応しない
④部位としては顔が最も効果的
⑤部位によって効果が異なる
当院では初め5,6か所に試験的にミニグラフトを施行し、その結果を見てから拡大グラフトを行っている。