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コロナ脱毛 お悩み別外来
コロナ脱毛 東京都足立区 大山皮膚科の試み
Covidー19コロナ感染者およびコロナワクチン摂取後に皮膚副反応を呈した症例が多数報告されてきました。
皮膚反応の一つにコロナ脱毛が知られています。
脱毛の作用機序がまだ不明で情報が少なく、一般的な脱毛治療で対処するしかありませんが、当院で行なっている治療についてお知らせしたいと思います。
コロナ脱毛の原因
コロナウィルスは表面にスパイク蛋白というトゲトゲが出ています。
それが人間の細胞のACE2受容体に結合してウィルスが細胞内に侵入していきます。
つまりカギとカギ穴の関係で、ピッタリとくっつくのが必須条件です。
カギ穴に当たるACE2受容体は呼吸器症状が出る上気道以外にも種々の臓器にも認められますが、皮膚の毛の組織にもたくさん存在するようです。
よって毛にたどり着いたウィルスが原因で炎症を起こし、コロナ脱毛を起こすのかもしれません。
新型コロナの遅発性の脱毛について
- 全体の2割に見られ、症状持続期間は平均76日。
- コロナ発症時には認められないが、発症後30〜120日の間に発症する。
(Open Forum Infectious Diseases ofaa507)
下記の治療は日本皮膚科学会円形脱毛症ガイドライン2017、
日本皮膚科学会男性型および女性型脱毛症ガイドライン2017
に準拠したものです。基本的に保険内治療です。
- ステロイドの外用
- ステロイドの内服5日間(30日毎)
- ステロイドの頭部への局所注射(45日毎)
- 紫外線照射器TARNAB (週に1〜2回)
- ミノキシジル外用(これは自費で、希望者のみ)
これらを組み合わせて治療しています。
紫外線照射器TARNABについて
最近のターゲット型ナローバンドUVB治療器で、UVB(紫外線B)の312nmだけ照射できるものです。
2021年7月から使用していますが、以前に使用していたエキシマレーザー(308nm)に比べ紅斑が生じにくく、より低侵襲です。
効果も実感しています。
もちろん無痛で、時間も1箇所20〜30秒です。
症例( コロナ脱毛ではありません。)
初診から2ヶ月後
初診から4ヶ月後
80歳の女性です。
どんどん進行して白髪の薄毛になってしまい、ウィッグも購入したのです。
ところが、新しい紫外線照射器TARNABを使用してから白髪の毛量が増え、更に驚いたことにに額の生え際から黒髪が生えてきたのです。(治療前に黒髪はありませんでした)
ウィッグの必要がなくなってしまったのです。
治療前の写真は残念ながらありません。
院長の私自身も頭髪治療に使用して効果を確認しています。
もちろん魔法ではないので反応に個人差がありますが、治療法が確立されていない現在、トライして良い選択肢の一つと思われます。
なおコロナ脱毛を自費診療だけで行なっているクリニックがあるようですが、そこのクリニック独自の治療法はないと考えてよいでしょう。ですが治療費は高いのです。
亜鉛のサプリも定番で出しているようですが、効果の証明はありません。
初診から1ヶ月後
初診から3ヶ月後
(一時悪化)初診から7ヶ月後
(改善)